ワーママと本と冒険の旅

年間100冊読むワーママ(2児の母)が読んだ本についてご紹介します!

近所を冒険したくなる写真集について

 

オススメの本 その12 今回は写真集の話を。

ソール・ライター

『ソール・ライターのすべて』青幻舎 2017年

『永遠のソール・ライター』小学館 2020年

子供が小さいうちは遠出はけっこう大変だし、近所の公園に行くのが関の山・・・

いつもの日常に幸せを感じつつも、バタバタの仕事とバタバタの育児に、

たまにはどこかに行って、違う景色が見たい!

と思うママ、パパもいるのではないでしょうか?

そんな人にぜひチェックしていただきたい写真家がいます。

 

アメリカ・ニューヨークを愛した写真家ソール・ライター(1923〜2003年)です。

身近なところにも日々発見と驚きがある。

そんなことを気づかせてくれるのが彼の写真の魅力です。

その視点は、子と接する親にはけっこう大事な視点だと思います。

 

写真集の内容は、

商業誌で活躍していた頃の美しいモデルの写真も大変美しいですが

私が特に注目していただきたいのが、

彼の住まいを拠点に近所の風景を撮影した写真です。

こう書くと単調で面白みに欠ける写真を想像するかもしれませんが、全くその逆です。

「感動と驚きと幸せは、どこか遠くに行かなくてもある」

「見る視点を変えることで違った世界が見えてくる」

そんなことを教えてくれる写真と言葉が続く本になっています。

 

実はこの写真集を手に入れたのは子供を出産してしばらくしてから。

クリスマスプレゼントに夫にリクエストして買ってもらいました。

「子育てを離れてどこかに行きたい」

「世の中はキラキラでいいな〜。私はなんてボロボロなんだろう・・・」

と、軽く産後うつみたいな心境になっていた当時。

体力が戻らず、部屋着のまま子供を抱っこして近所をフラフラ散歩するのが精一杯の毎日。

そんなとき、この写真集を眺めていたら「ニューヨークって素敵だなあ」と感じる一方

「そうか。こういうふうに、ゆっくり世界を観察してみたら我が家の近所の散歩だって、なかなかの冒険になるかもしれない」

と、心が少し軽くなったことを覚えています。

 

週末の子供とのお出かけを楽しみにしたいママ、パパにオススメです。

また写真の構図、色合いもとても勉強になるので、アート系に興味のあるお子さんとは、ぜひ一緒に彼の世界を堪能してみてください。