ワーママと本と冒険の旅

年間100冊読むワーママ(2児の母)が読んだ本についてご紹介します!

この社会経済で幸せなのは誰?と考える本

毎日働き、子育てし、家事をがんばる皆様にオススメの本 その19

『あるものでまかなう生活』井出留美 日本経済新聞出版 2020年

今回ご紹介する本は「買いすぎ」「貯めすぎ」「捨てすぎ」な日本社会に一石を投じる本です。

タイトルから「シンプルライフをおすすめする優しい本」かと思ったのですが、食品業界、コンビニ、政府、法律をけっこう容赦なくぶった切っています(汗)。

でもこういう本を読んでみたかった私としては、いい出会いでした。

筆者の各業界や国に対する冷ややかな指摘は、向こうには向こうの考えがあると思うので、筆者の意見が100%正しい!ぜひみんな読んで!は極論ですが、少なくとも私達日本人は地球や世界に対して、だいぶ罪を犯していると認識すべきでないか、と思いました。

例えば、賞味期限は美味しく食べれる期限であって、それを過ぎても大丈夫ということは知っていましたが、そもそも日本の賞味期限は相当短めに印字されていることがあったり、(3ヶ月以上賞味期限があるような加工食品は)年月表記と年月日表記ならアバウトな年月表記の方が食品ロスに前向きな企業の目安になることは知らなかったです。

また「捨てるほうが儲かる」という悪しき食品業界の論理には、なんだかムカつきしました(笑)。

ただ消費者である私達側が「スーパーに行ったら買いたかった商品がなかった。おかしい!」「いつ行ってもどの商品もキレイに揃っているのが当たり前だ」みたいな感覚で生活をしていることは否定できませんし、そういった状況が売り手側にいらぬ労働、いらぬゴミを要求しているのだろうと反省しました。

私も共働きの身なので、宅配の冷凍モノおかずには大変お世話になっているのですが、例えば使いやすいよう骨抜きされて、小分けにパッケージングしてあるおかず・・・本当に助かるのですが、食べれば容器はすぐにゴミになるし、製造の過程もものすごく手間のかかる商品なのかなあ・・・と。

こういった冷食を作るためには、フルに工場が動いていて、深夜に働く人もいて、光熱費といったエネルギーだって使っている・・・。

そう考えると、我々消費者が食品業界の便利さに余りにもお世話になりすぎているのなあと。

だから一個人の目線から見ると明らかにおかしいような理屈、考えが、食品業界にはまかり通ってしまうのでしょう。

(そんな経済サイクルで幸せなれるのは、せいぜいその業界のトップにいる人くらいなのでしょうか?結局、末端で働く社員さんたちには高額なお給料は巡っていないですよね?)

まずは、買い物ひとつひとつで、日本の未来や地球の環境が変わっていくという自覚を持って商品を手にとってみたいと思いますし、買い物前に冷蔵庫、棚の中に使える物がないかのチェックを実践していこうと思います。